
シュメール神話 イナンナの冥界下り
シュメール神話の最高神の一柱、女神イナンナ(アッカド名 イシュタル)が死の世界へ赴き、そして生還する神話です。シュメールの神話とは連載小説のように全て繋がっているものではなく、それぞれ独立した話です。また、現存しているものは古バビロニア時代...
シュメール神話 女神は、酒に酔わせた神から”文明”のすべてを持ち去った
徹夜の宴、始まりはただの表敬訪問だった舞台は、メソポタミア南部の都市エリドゥ。そこには「アブズ」と呼ばれる、地下の淡水がこんこんと湧き出る場所があり、知恵と魔術を司る神エンキが住んでいました。ある日、エリドゥにひとりの女神が訪ねてきます。ウ...
アステカ神話 アステカの建国神話は、なぜ今もメキシコの国旗の中心にいるのか――「ワシと蛇」に隠れた、都合のいい記憶の選ばれ方
前編では、テノチティトランの建国神話が「勝利のあとに整えられた話」だったことを見た。中編では、アステカ帝国を支えていた人身供犠に、彼らなりの筋の通った理屈があったことを見た。後編で見ていくのは、その先の話だ。この神話も、この帝国も、1521...
アステカ神話 なぜアステカは、そこまでして生贄を捧げたのか――「野蛮」で片付けると見落とす、四つの層の理屈
頭蓋骨の塔から出てきたのは、戦士だけではなかった(2015年〜発掘中)前編では、テノチティトランの建国神話が、実際の記録とどれだけ食い違っているかを見た。約束の地は誰も欲しがらなかった沼地で、神話が整えられたのは勝利の後。都合の悪い記録は焼...
アステカ神話 テノチティトラン建国神話は、本当にあった話なのか――「約束の地」の裏にあった移民の惨めな現実と、権力者による歴史の書き換え
サボテンの上のワシは、本当にいたのかメキシコの国旗の中央には、サボテンの上に止まったワシが、ヘビをくわえて描かれている。これは単なる国のマークではない。アステカ、正式にはメシカと呼ばれる人々の建国神話そのものだ。放浪の末にたどり着いた約束の...
シュメール神話 人類が最初に書いたのは、物語ではなく「目次」だった
――メソポタミア文明の中でも、一番古い時代を担った"シュメール人"の話。イラク南部、ユーフラテス川のほとりの砂の下。考古学者たちがスコップで土を掘り進めていくと、小さな泥レンガの祠(ほこら)が出てきた。たった3メートル四方。真ん中に供物台が...
大洪水神話 逃げたノアと、戦ったスサノオ――日本の洪水が「世界の終わり」にならなかった地質学的理由
前編では、「日本には大洪水伝説がない」という定説が実は半分ウソで、洪水の記憶は龍(ヤマタノオロチ)や開拓神話、そして沖縄・先島諸島の本格的な洪水型神話として、ちゃんと残っていることを見てきました。でも、まだ大きな謎が残っています。なぜ日本の...
大洪水神話 日本には大洪水伝説がない、はウソだった――消えたのではなく、龍と開拓の神話に姿を変えていた
「日本には大洪水伝説がない」。これ、実はけっこう広く信じられている定説です。世界史や比較神話学の本を開くと、メソポタミアのギルガメシュ叙事詩、旧約聖書のノアの方舟、ギリシャのデウカリオン――世界にはこれまでに200以上の洪水伝説が確認されて...
神話 世界の創世神話(12・最終回) なぜ世界中に似た神話が生まれるのか 伝わった説と、独立して生まれた説
前回はハウデノサウニー、今回でこのシリーズは最後になる前回は北米の先住民ハウデノサウニーに伝わる、空から落ちてきた女が亀の背中に大地を広げる話だった。あの話を読んで、既視感を覚えた人もいたかもしれない。水の底から土を持ち帰る動物、亀という土...
北米の神話 世界の創世神話⑾ 北米大陸ハウデノサウニーに伝わる神話 スカイウーマンとタートルアイランドの美しい物語
前回はヨルバ、今回はついに正真正銘の「潜水型」神話へ前回はアフリカ、ヨルバの神オバタラが、金の鎖を伝って天から水の上に降り、貝殻の砂と一羽の鶏で大地を「作り上げた」神話だった。今回向かうのは北米大陸。ハウデノサウニー(ヨーロッパ人からは「イ...